明治末期、改造紙幣から甲号券に移り変わりました。
【イノシシ】や【透し大黒】と呼ばる甲号兌換銀行券についてまとめています。
甲号兌換券と言えば、兌換甲号(武尊1000円札)を思い浮かべる方も多いと思いますので、武尊1000円札の価値や概要についても書いています。
甲号兌換銀行券
裏紫100円、裏猪10円、中央竹内5円、透かし大黒5円(乙号)。
価値は分かりやすく、裏紫100円は10万~30万(前期は100万円~500万円)
その他の甲号兌換銀行券は5万円~100万円。(実際の相場1万円~10万円)
裏紫100円
・発行 1900年12月25日(明治33年)
・廃止 1939年3月31日(昭和14年)
・図案 藤原鎌足と談山神社(ふじわらのかまたり と たんざんじんじゃ)
・大きさ 104㎜✖180㎜
万葉かな=前期
アラビア数字=後期
見分け方は上記画像で【10】と書かれている(組番号)部分が、万葉記号で【いろは】
【163293】と書かれている(通し番号)部分が【漢数字】で書かれているかどうか。市場に出ている大半の裏紫100円札は後期アラビア数字紙幣です。
黄色マーカーで引いている特徴部分で簡単に判別できますが、他の甲号兌換銀行券も同じように分類されています。
種別 | 完未 | 未使用品 | 極美品 | 美品 | 並 |
万葉記号 | ? | 500万 | 250万 | 180万 | 135万 |
アラビア | ? | 250万 | 85万 | 48万 | 30万 |
裏猪10円
・発行1899年10月1日(明治32年)
・廃止1939年3月31日
・図案 和気清麻呂と護王神社。(わききよまろ と ごおうじんじゃ)
・裏 猪(通称イノシシ10円)
・大きさ 95㎜✖159㎜
種別 | 完未 | 未使用品 | 極美品 | 美品 | 並 |
万葉 | 100万 | 80万 | 25万 | 18万 | 10万 |
アラビア | 120万 | 90万 | 30万 | 22万 | 12万 |
中央竹内5円
・発行1899年4月1日
・廃止 上に同じ
・図案 武内宿禰(たけしうちのすくね/たけうちのすくね/たけのうちのすくね)
・大きさ 85㎜✖146㎜
・通称(中央竹内5円)
種別 | 完未 | 未使用品 | 極美品 | 美品 | 並 |
万葉 | 60万 | 50万 | 18万 | 10万 | 5万 |
アラビア | 80万 | 60万 | 25万 | 16万 | 9万 |
乙号兌換銀行券5円(透し大黒5円)
・発行 1910年9月1日(明治43年)
・廃止 上に同じ
・図案 菅原道真と透かし大黒(すがわらの/みちざね/みちまさ/どうしん)
・大きさ 78㎜✖136㎜
画像では分からないですが、白い〇の部分を光に充てると大黒様が浮かび上がってくるタメ【透かし大黒】と呼ばれています。
翌年1911年に大正に入るのですが、透かし大黒は明治時代最後の新しく発行された紙幣になります。
種別 | 完未 | 未使用品 | 極美品 | 美品 | 並 |
透し大黒5円 | 65万 | 50万 | 22万 | 10万 | 6万5千 |
【最初の千円紙幣】兌換券甲号・日本武尊1000円紙幣
・発行1942年4月20日(昭和17年)
・廃止1946年3月2日(昭和21年)
・図案 日本武尊と建部神社(ヤマトタケル と たけべじんじゃ)
・大きさ 100㎜✖172㎜
・組番号 1組~9組
発行から4年、流通からわずか1年で失効された高額紙幣です。当時の貨幣価値に換算すると180万円近い価値があったのだとか……
種別 | 完未 | 未使用品 | 極美品 | 美品 | 並 |
武尊1000円札 | 60万 | 50万 | 32万 | 24万 | 15万 |
甲号(乙号)兌換銀行券まとめ
甲号兌換銀行券に兌換券甲号、改造兌換やらと小難しく感じますよね|д゚)笑
甲号兌換銀行券は改造紙幣と図案の人物が全く同じです。
参考記事改造兌換銀行券の価値や概要|竹内1円~めがね100円
以上、
明治時代末期の紙幣、甲号(乙号)兌換銀行券と日本武尊1000円札の価値・概要まとめでした^^
